11月のアクション道場の講師は兼田玲菜さん。キッズクラスと大人クラスの2本立て(各75分)で行われ、芝居を大切にしたアクション指導はとても充実した内容でした。参加者の満足度も高く、大人もキッズも、そして保護者の方々も楽しんでいました。

幅広く活躍されている兼田さんは、特に映像の現場経験が豊富です。そのため、今回のレッスンはテレビ・映画・ドラマなど、映像現場での演技指導が中心となりました。
殺陣アクションは舞台と映像で注意することが異なりますが、撮影現場では特にスピード感が重要です。私も現在NHK大河ドラマのロケに参加していますが、リハーサルを2回ほどすると本番がはじまります。撮影現場や担当する役によっても変わりますが、基本的に準備する時間が短く、自分で考えて動くことが求められます。

この日のレッスンも、細かい技術説明や専門用語はほとんどありません。兼田さんがシーンの状況や演者の設定、関係性を伝えたあと、2〜3回段取りを行うとすぐに演技が始まりました。




テンポも含め、現場での殺陣進行を意識した内容で、じっくり稽古を重ねる舞台現場とは対照的でした。





参加者に動きを理解してもらうためにアシスタントの2人がすぐ手本を示してくれて、レッスンのスピード感が素晴らしかったです。また、アシスタントは派手に倒れてくれるので、参加者も自然と上達したように感じられます。斬られ役の存在は非常に重要です。

設定に応じた演技指導も行われました。同じシーンでも、自分が強い設定か弱い設定かで演技が変わります。設定を明確にすることで、動きに「意味をつけ」「感情をのせる」のです。

たとえば、ならず者に襲われたとき、強い侍の場合と、弱い侍では当然演技が変わります。場面を想像をしながら動く内容に、キッズたちはずっと集中。自分の番以外でも友だちの動きを真剣に見ていました。

大人チームはセリフもスラスラ出てくるほどのめり込んでいました。
今回のレッスンは経験者向けでした。参加者はキッズも大人も、半年以上の経験がある方ばかりだったため、多くの学びがありました。基礎をマスターした生徒はこういう実践的な応用クラスでさらにスキルアップしていきます。



シーンの状況や目的を具体的に伝え、殺陣の技術だけでなく、演技の大切さを丁寧に教えていただけました。

映像業界でアクションパフォーマーとして活躍する際に意識すべきことがたくさん学べました。
学びの多い時間をありがとうございました。

兼田玲菜
ヨーロッパやアメリカをはじめ、海外の劇場で多数の舞台・イベントに出演。日本では映画・舞台を中心に、殺陣師・アクションコーディネーターとして活動中。
アニメやゲーム実写化作品のアクション振付をはじめ、お笑い番組でのアクション演出、ヤンキー/ヤクザ映画、アイドルのステージ振付など、ジャンルを超えて幅広く手がけている。
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