CDF2024を観戦!コムドット ひゅうがさんの殺陣の刀を制作しました。

8月10日、クリエイターズドリームフェスティバル2024(Creator Dream Fes : CDF)を観戦するために、久しぶりに東京ドームを訪れました。前回東京ドームに来たのはいつだったでしょうか。最寄駅に到着し、ドームが視界に入った瞬間、高揚感がこみ上げてきました。

クリエイターズドリームフェスティバル2024 東京ドーム

クリエイタードリームフェスとは

クリエイタードリームフェスは、人気YouTuber「コムドット」がプロデュースするイベントです。2023年7月に東京ドームで初開催され、約4万人を動員。今回は2回目の開催です。テーマは「夢に挑戦し、夢を叶え、そして新たな夢を宣言する」です。

クリエイタードリームフェス

今回、「CREATORS ENBU」コーナーで、コムドットのひゅうがさんが殺陣(たて)に挑戦することになりました。殺陣の業界でずっと生きてきた私にとって、若い人が殺陣に取り組んでくれるのはとても嬉しいことでした。

クリエイターズドリームフェスティバルのチケット

イベントのチケットは完売しており、東京ドームの周りには17時の開演を待つ多くの人々が集まっていました。

東京ドームの前はコムドットのファン

期待と興奮が入り混じる空気の中で、改めてこのイベントの規模とYouTuberの影響力を実感しました。

コムドット ひゅうがさんの刀を制作

実は、ご縁があって、ひゅうがさんの刀を作らせていただきました。俳優であり殺陣指導者としても活躍中の慈五郎さんから、コムドットのメンバーであるひゅうがさんのための模造刀を作ってほしいと依頼をいただいたのです。

私は刀屋壱(カタナヤイチ)という殺陣パフォーマー集団の代表ですが、武器の制作もしており、時間が工面できれば武器制作をさせていただいてます。今回は、ひゅうがさんのメンバーカラーである紫色のデザインで「竹光(たけみつ)」を作ることになりました。

「竹光」は刀身が木材で製作されている模造刀です。その名の通り、竹や木材を使用して作るのですが、軽量で安全性が求められる場面でよく使用されます。私は、竹光の制作では、刀身の木材選びに強いこだわりを持っています。木材は一本一本異なり、取れる時期や場所、どの部分から切り出されたかによっても、カット後に反りや傷が出るかが変わります。材質にもこだわり、日本国産の樫の木を使用していますが、選定が非常に難しいです。しかし、自然素材を扱うからこその魅力もあり、選び抜かれた木材が一本の竹光として仕上がる過程は、世界で唯一の作品を生み出す楽しみでもあります。

木材を選定した後は、目で見た感覚と手の感覚だけを頼りに丁寧に削っていきます。この作業は非常にアナログで、これまでに200本以上の模造刀を制作してきましたが、完成するまで気を抜けません。

コムドットひゅうがさんの殺陣の刀を制作

少しのミスが全てを台無しにすることもあるため、上手に完成した時の感動はひとしおです。

ひゅうがさんの殺陣の刀

美しさとリアリティを追求し、細部にまでこだわって丁寧に制作しました。

クリエイターズドリームフェスティバル2024

話をイベントに戻しましょう。東京ドームの中に入ると、4万本のペンライトの美しさと人々の熱気に圧倒されました。

YouTubeやTikTokのクリエイターによるフェスに参加するのは初めてでしたが、そのスケールとエネルギーに驚かされました。観客の一体感と、クリエイターたちが作り上げる特別な空間に包まれ、忘れられない経験となりました。

出演者も豪華な顔ぶれで、会場は一体感のある独特の雰囲気でした。

CREATORS ENBU 殺陣パフォーマンス

フェスが進む中、会場の雰囲気が変わりました。いよいよCREATORS ENBUのコーナーです。本格的ななにかがはじまる。そんな空気になって緊張感がうまれました。

ひゅうがさんの殺陣アクションが始まり、激しい音楽と照明、映像による派手な演出の中で、観客のテンションはさらに高まりました。YouTube活動をやりながらの殺陣への挑戦。「殺陣が本業なのかというぐらい本気で取り組んだ」と言ってましたが、東京ドーム超満員4万人の観客がひゅうがさんの殺陣で地鳴りのような盛り上がりを見せていました!

全力で挑戦している姿、覚悟をもって取り組んでいる様子が美しかった。チャレンジしている姿は人の心を動かしますね。気迫が表情にあらわれていて、覚悟を決めたいい表情をされていました。

私が制作した刀は、物語の中で「神刀」と呼ばれ、悪者を次々と斬っていく重要な役割を果たしました。4万人の観客が見守る中、殺陣・アクションのステージは無事に終了しました。

私はこれまで演劇や殺陣業界に武器を制作することが多かったのですが、今回は次世代のクリエイターが作り上げるステージに武器を制作する機会をいただきました。観客も10代、20代が中心だったように感じます。そういった若い層の方々に、殺陣や刀で熱狂を生み出すプロジェクトの一端を担うことができたことを、本当に嬉しく思います。

殺陣の可能性はまだまだあると感じました。僕たちでは届かない層に、殺陣の魅力が少しでも届いてくれたらうれしい。ひゅうがさんが殺陣パフォーマンスをしてくれて本当に嬉しく思います。

今回この機会を与えてくださった慈五郎さんをはじめ、コムドットの皆さま、そしてクリエイターズドリームフェスティバル2024の関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。

ひゅうがさんの殺陣の刀

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